見良津健雄さんのこと

Posted by: なるけみちこ in 未分類 Add comments

ごぶさたしてしまいましてゴメンナサイ。忙しくて余裕がありませんでした。イカンなーと思ってます。

昨日5日は、ずっとお世話になっていた作曲家の見良津健雄さんの2回目の命日でした。

当時体調を崩していたこともあり、訃報をきいた2年前のその日から数ヶ月の間、わたしはどん底の底にへばりついたごはんのような状態で、何をしても現実感のないような、朦朧とした日々を過ごしました。

見良津さんとは、95年にワイルドアームズの仕事を始めたときに初めてお会いしました。音楽はもちろんフリーで仕事していくうえでのあらゆるノウハウを教えてくれる大先輩で、何か困ったらまずは見良津さんに相談 というスタンスでした。アームズ仕事のときはいつもいつも、励まされ、怒鳴られ、助けられ。ヴォーカルアルバムの制作時などはMacごと抱えて自宅 スタジオに押し掛け、泣きベソかきながら一緒にがんばってくださったことも鮮やかに思い出されます。(泣きベソはわたしのみ)

楽曲の意図を素早くくみとり、 寄り添うようなギター。編曲の構成バランス。経験で培うもの以上に、あれは持って生まれた才能だろうと思います。素晴らしいミュージシャンでした。

色々とつらい気持ちが重なり、こんな苦しい仕事全部やめてやるとか、いいえイチからやり直すのだわとか、どん底の底で悶々と苦しみましたが、訃報から2年経った昨日、わたしは結局渋谷のスタジオでトラックダウンとかやってました。こういう日だからこそ、もしかして聴きにきてくれないかしら‥‥と思ってたけども、そういったスピリチュアルなことはぜんぜん起こりませんのでした。

週末に新宿の繁華街を友達とウロウロしてて、そういえば見良津さんは今週はどこで飲んでるのかなあ、新宿じゃなければ渋谷のあの辺とか、それとも やっぱり恵比寿で‥‥‥って考えてて、あ違うわ、どこにもいないんだっけ、と。もう会えないというのは具体的にこういうことかと思った瞬間ドサーっと天井が落ち てくるような絶望感。それは今でもたまに味わいます。

それでまたグズグズし始めると、あの怒った調子の声が思い出され、ダメだダメだと思ったりします。

でも今は、見良津さんに昨日トラックダウンした曲を聴いて欲しいです。そう思える現状についてはたぶん、ほめてもらえると思います。

よしよし。

天国には素晴らしいミュージシャンが増えてしまいました。きっと毎日セッションしたりアルバムを企画したり、 下ネタをバリバリかまして会議で大ウケしたりしてて。あちらでも売れっ子なんだろうなあ。

見良津さん、ちょっとはゆっくりしてくださいね。

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